21世紀末、人類は科学技術の驚異的な発展により生体の生死すら自由にコントロールする文明を手に入れていた。
人々の意識はコンピューターにアップロードされ、有機素体アバターに自己の意識をコピーし、現実世界と電脳世界を股にかけて生活する事が日常の風景となっていた。
西暦2092年10月5日、バイオダイン社が製造するタイト法素体アバターが現実世界で市民を襲うという事件が発生した。
連邦警察はこの素体アバターを捕獲し分析を進めた結果、アバターを生み出すバイオタイトが未知のウィルスに感染したことで通常は自己活動を行う事のない素体のアバターに意識が発生し、暴走を始めたという事を突き止めた。一部の科学者はウィルスの持つ意識が素体と結びついたのではないかと主張する一方、素体アバター生産基地では変異を起こしたバイオタイトが「ほぼ無限」に細胞分裂し素体を生産し続けていることも確実に予想され、一刻を争う事態となっていた。
連邦局は腕利きのバウンティハンターを召喚し、対変異アバターチームを編成した。変異アバター増殖阻止作戦の敢行である。
生産基地に侵入したハンターは変異した素体を見て思わず口にした。
「こいつら…まるでゾンビじゃないか!」
無限にわき出るゾンビとハンターの戦いが今、始まる。
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